・曲目が多い
・練習が追いつかない
・合奏で吹けなくて落ち込む
・練習不足で演奏会当日を迎えてしまった
などのお悩みを多く伺います。
仕事や家庭を持ちながら練習をするには、ただ漫然と楽譜を読んでいるだけでは時間が足りません。
時間の制約が多いアマチュア演奏家がやるべきことは、
楽譜を手にした直後に練習ターゲットを仕分けることです。
仕分けをすることで、練習する場所が明確になり、あらかじめプランして練習にとりかかることができます。
さらに、練習しなくていい場所に時間を割くことを防ぎ、能率よく上達が進みます。
ポイント
この記事では、クラリネットの練習が超効率化し上達が3倍進む練習ターゲットの仕分け方について解説します。
練習ターゲットを仕分ける効果

- 練習時間の効率化
- いちいち練習場所や内容を思い出さなくても、すぐに取りかかることができます。
- 脳のワーキングメモリを節約
- 練習の成果をあげることができます
- 強度を組み合わせて日々の練習に取り入れる
- 残業状況、疲れ、集中力など、日によって変わる状況に合わせて練習を続けることが可能に。しかも1タスクのハードルを低くできるので、継続練習の実現度が上がります。
- 練習ムラや手落ちがないかチェックできる
- 練習しやすい場所ばかりに偏らず、作品全体を流れよく演奏できるようになります。
- 全部練習しなくてもいいことを知りパニックを防ぐ
- 仕分け作業中に作品への理解が深まり練習しやすくなる
なんとなく吹いて、間違えたところを繰り返し、またなんとなく吹いて。。。という手法では、時間がいくらあっても足りません。
特にスタジオやカラオケを借りて音出し練習する時、クラリネットの組み立てや片付けもレンタル時間に含まれます。2時間レンタルした場合、楽器を実際に吹けるのは実際は90分前後でしょうか。(トイレや上達に必要な休息を十分に含んだとして)
貴重な時間とお金を大切に使い最大限成果が出る練習にしたいものです。
そのためには、練習ターゲットをあらかじめ見つけて、仕分けしておくことが効果大です。
練習ターゲットを仕分け方法

楽譜をもらったらすぐ探す
楽譜を手にしたら、音出しする前に練習ターゲットを探します。
なぜ音出しする前かと言うと、「とりあえず音出ししてみよう」の時間すらもったいないからです。
これまでの演奏経験から、「これは練習に手間がかかりそうだな」「苦手だな」という小節を見つけていきましょう。
練習課題を明確にする
仕分けた場所それぞれの練習課題を明確にすることで、さらに能率と効率が上がります。
漠然と「ここを練習する」だと時間がもったいないです。
課題の例は以下の通りです。
- 新しい指づかい
- 複雑なリズム
- テンポの速い箇所
- 自分の苦手箇所
例えば、新しい指づかいを練習ターゲットにした時は、指づかいを知ること、覚えること、前後の音とつなぐことが課題になります。
複雑なリズムをターゲットにした時は、リズムを理解し、口でスラスラ歌えるようになり、そのリズムにのって音を変えていく=楽器を演奏すること、が課題になります。
練習ターゲットの仕分けをすると、全小節を満遍なく練習しなくても大丈夫だということがわかります。
練習すべき場所は全部じゃないのです。
この事実を知ることで、パニックを避け、心理的安全の中で練習を進めることが可能になります。
これこそが、充実した練習と楽しい演奏会の基盤になるのです。
また、音出しする前にじっくり楽譜を見ることで、無意識に作品の情報を整理することも叶います。
これも、能率的に練習を進められるポイントです。お得です。
通し番号を振って練習を効率化

見つけた場所には、通し番号を振っていきます。
番号を振ることで、練習プランを立てることを簡単にできます。
『練習記号□の○小節前』『○○○小節目』とメモするよりも、ずっと簡単になります。
通し番号の順番を振る基準は以下の通り
- 自分にとっての難易度順
- 時間のかかりそうな順
- 練習負荷の高い順
- 曲の進行順
など。
ご参考までに、私がサン=サーンス作曲『ソナタ』の楽譜にこのように通し番号を振りました。

まとめ
いかがでしたか?
忙しいアマチュア奏者が練習を進めるために大事なことは、とにかく
練習へのハードルを下げ、取り組みやすくすること。
そのために有効な手法をご紹介しました。
このように文章にすると長いのですが、練習ターゲットを絞る作業は30分~60分で済みます。
忙しい中にも音楽を愛し楽器演奏を楽しんでいるあなた、ぜひ実践してみてください!