働きながら上達する方法

クラリネットの演奏の質が高まる練習の始め方

「さぁ!今日も部活の時間だ!」
「よっし!今日は楽団の練習日だ!」
 
気合がはいりますねっ!そして練習したいって気持ちが溢れますねっ!!
わかりまっす!!!
 
そんな時、練習をいきなりインテンポで始めてませんか??

そしてミスしたり間違ったりしてませんか?

その練習方法を続けると、本番で使えない技術とメンタルを身につけてしまいかねません。

この記事では、クラリネットの上達が進み、演奏の質が高まって、本番で練習の成果が出る「その日の練習の始め方」について解説します。

ステージで練習の成果を発揮するには

ステージで練習の成果を発揮できるときとは、いったいどのような状態の時でしょうか?

実力を発揮できる状態

  • やることを知っている状態
    • =技術的&音楽表現的な迷いがない状態
  • やることが高確率で成功する状態
  • やると決めたことをやり切るメンタルが整っている状態

以上のようなことが言えます。

これらは、日々の練習で少しづつ育っていくことです。

それは脳の仕組み、そのうちの記憶に大きく関わってきます。良い記憶を丁寧に育てることが、練習の要素のひとつなのです。

ゆっくり思い出してから練習すると楽器の上達が進む

良い記憶を丁寧に育てるには、その日初めての演奏はゆっくり演奏し、思い出す時間を自分に作ってあげましょう。

平日は仕事や子育てに忙しいアマチュア演奏家の方々は、特に重要なことです。

週末合奏で行ったことは、平日は一旦記憶の棚の奥に格納されます。だからこそ、自分の本業のための記憶を使い働いたり勉強することができます。

そしてまた週末がやってきた時、音楽や楽器演奏に関する記憶を丁寧に取り出してあげることが、演奏技術、音楽表現、本番のためのメンタルを育てながら練習するのに非常に重要です。

思い出したら今日の練習を新しいものとして始める

ゆっくり演奏して楽器演奏の記憶を思い出したら、前回の練習でどこまで進んでいたかメモを見てみましょう。

  • 次に何をテーマに練習しようとしていましたか?(レガート、スタカート、テンポ等)
  • テンポアップに取り掛かっている箇所の場合、どの速さから始める予定でしたか?

などなど
 
メモを見て今日の練習を“新しいもの”として始めていきましょう。

無理やりインテンポで練習することの弊害

「一発でできなければ意味がない」などと、無闇にインテンポ練習からいきなり始め続けるとどうなるのでしょうか?

• 不必要な緊張
• 体のこわばり
• 記憶の混乱
• 間違ったことを覚えてしまう

などがおこります。

さらに、これらが楽器演奏のデフォルトとして記憶された場合、どうなるでしょうか?

ステージに立った時に

・やることを知っている
(=技術的&音楽表現的な迷いがない)
・やることが高確率で成功する
・やると決めたことをやり切るメンタルが整っている

とは程遠い状態が出来上がることになります。

ですから、その日の練習はゆっくり吹いて思い出すことから始めるのが大切なのです。

 いきなりインテンポで吹くのが有効な場合

その作品演奏にすでに熟達しており、コンサートや発表会を待つのみの状態であれば、本番を想定していきなりインテンポで練習してみるのはありだと考えます。

この時の目的は、本番を想定したリハーサル状態を作り、現状を把握し、さらなる練習ポイントを探るということです。

実施における注意点は、やり直しをせずに、テンポ通り練習を1回にとどめまること
 
そして、有効な練習にするには、「できてるかできてないチェックマインド」よりも、今自分の中にある音楽を解放するやり方で、かつ、「うまくやろうとする」ことを捨てることです。
 
インテンポ練習の場合もどんどん間違えて現状をチェックし、練習戦略の見直しをしましょう。

しかしながら、本番でもリハーサルなどで「思い出す時間」はある訳ですから、そのことも踏まえて練習を評価しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

まとめ

  • ステージで成果を発揮するには丁寧に記憶をつくること
  • ゆっくり吹いて思い出すことからスタートすると本番で有効な記憶=演奏技術と音楽表現が育つ
  • 練習途中の曲をいきなりインテンポで吹いてばかりだと不安、恐怖、間違った記憶がデフォルトになり本番で立ち行かない。
  • 熟達した曲については本番を想定していきなりインテンポで練習するのもアリ

週イチ合奏は楽しいし、楽器を演奏する機会が貴重であればこそ、まずは思い出すところから練習を始めてみてください。

このひと工夫でクラリネットの上達がグングン進みますよ。

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